「ジングルベル」空みつえ
ジングルベルは
終わりの合図
カレンダーも
一枚だけで
ふと
さみしくなる
あたらしい始まりは
きっと
駆け抜けた一年
十二枚分以上の
重みを持つだろう
美しく楽しい
そのメロディーに
子どもたちは皆
むねをときめかせ
まちわびる
私だけひとり
そのメロディーに
つよい決意を
むねにして
まるで
決戦前のように
目を閉じて
ジッと
耳をかたむけている
ジングルベル
ジングルベル
鈴がなる…
平成21年12月作
空みつえ