「闇」空みつえ
私は暗闇の中にいる
一人でポツンと座っている
いつからここにいるのだろう
それすらも
もう忘れ去ってしまった
それほどの昔から
私はここにいる
私はしゃがんで待っている
朝が来るのを待っている
新月の闇夜の荒野で
なぜ闇は薄れないのだろう
それすらも
もう分からなくなってしまった
いつまでも朝は来ない
存在しない光を
来るはずのない朝を
闇ばかりがあふれる場所で
私はひたすら待っている
内側に光を抱いて
ポケットに太陽をつめ込んで
私は暗闇の中にいる
太陽を抱いて座っている
外側ばかりを探している
なぜ日は昇らないのだろう
それすらも
いつまでも分からないまま
私はここにいる
平成15年2月
――――
初期の頃の詩を振り返りながら模索中。